CAD/CAM (キャドキャム)とは
CAD/CAM (キャドキャム)とは、コンピューターでデザインし、制作するComputer Aided Design/Computer Aided Manufacturingの略です。
歯科の分野でのCAD/CAM
保険適用の白い歯・CAD/CAM治療で、今まで銀歯しか選択肢がなかった歯から白い歯を選択肢にいれることができるようになりました。
保険診療で認められているCAD/CAM治療には、かぶせ物(クラウン)と、新しく導入された詰め物(インレー)があります。
どちらもハイブリッドレジン(樹脂とセラミックの混合物)のブロックを、機械が削り出して作ることによって、今までの樹脂で詰める治療よりも強度が確保できた治療となります。
保険診療での適応部位
・かぶせもの(冠、クラウン)
下図の橙色の部位、緑色の部位は他の条件を問わずに可能です。
青色の部位は、〇の歯がきちんとかんでいて、かみ合わせの負担が大きくない場合、適応になります。
・詰め物(インレー)
下図の緑色の部位は他の条件を問わずに可能です。
青色の部位はかぶせものと同様で、〇の歯がきちんとかんでいて、かみ合わせの負担が大きくない場合、適応になります。
特例として、医科での検査結果(診療情報提供書の様式のもの)がある場合のみ、金属アレルギーの方は、奥の2本も適用になります。
YAMAKIN様ホームページより引用
保険診療のCAD/CAM治療のメリット、デメリット
・メリット
1.保険診療でも白い歯で見た目が自然にみえる。
2.金属ではないので、金属アレルギーの心配がない。
3.削り出してつくるので、保険診療の樹脂に比べて、強度に優れている。
4.金属ほどの硬さはないので、歯に負担がかかりにくい。
5.保険適応なので、自由診療の白い歯に比べて安価でできる。
・デメリット
1.白いですが、セラミックなどに比べると歯と色調の違いがある。最初は白いですが、長期的にみると、樹脂が含まれているので黄ばんで変色していく。
2.強度のために、銀歯に比べて大きく歯を削る必要がある場合が多い。
3.機械が削り出すので、歯科技工士さんが直接作るものに比べて緩くなってしまうことがあり、銀歯に比べて外れやすい場合がある。
4.かみ合わせが強い方が長期的に使っていくと、すり減りが大きい場合があり、表面の光沢も失われてしまう。
5.樹脂よりは強度があるとはいえ、かみ合わせが強い方の場合は壊れてしまう可能性がある。歯ぎしりや食いしばりが強い方には向かない。(壊れた際の作り直しには保険が効かない期間があります)
6.セラミックはツルツルなので汚れが付きにくいですが、擦り減ってくると汚れが付きやすくなる。二次虫歯になる原因となる。
やはり自由診療のセラミックやジルコニアに比べると物性としてどうしても劣ってしまいますが、保険診療の場合、樹脂では強度的に持たず、金属じゃないと治せなかった部位でも選択枝が増えたことは患者様にとって良い事かと思います。
また、定期検診に通い、しっかりメンテナンスをすることで二次虫歯などのリスクは大きく下がり、白い歯の維持に繋がります。
気になることがありましたら、気軽にお問い合わせください。