子どもの歯磨きと虫歯②

子どもの歯磨きと虫歯②

子どもの歯磨きと虫歯②

2022.08.05

■子どもをむし歯にさせないための予防法4つ

①食後の歯磨きを十分に行う

食事をすると糖分を好む菌がエサにした副産物として酸を産出します。また、菌がどんどん増殖し「歯垢」を形成して歯の表面にこびりつきます。
歯垢の中で増殖しながら酸を放出し続けるため、酸に弱い歯の表面が解けてしまうのです。

食べかすの除去はもちろん、菌が歯垢を作り出せないようにするためにも、食後の歯磨きは大切です。

外出先等ですぐに磨くことができない場合は、水やお茶を飲んだり、うがいをするだけでも十分効果が得られます。

②虫歯の原因菌の感染と増殖を防ぐ

家族やきょうだいで同じ食事をしていても、虫歯になりやすさに差があることがあります。虫歯の菌が多ければ、同じ食事でもさらに虫歯になりやすくなってしまうのです。虫歯ができにくい環境にするためにも、虫歯の原因菌の感染と増殖を予防しましょう。

生まれてすぐの赤ちゃんのお口の中は無菌です。スプーンやお箸を共有したり、キスなどのスキンシップから移るため、赤ちゃんのお世話は共有の食器は使わないなど心がけてみてください。また、お子さんのお世話を主に行う人のお口の環境を良好にしておくことも大切です。

③砂糖の摂取量を減らす

虫歯の原因菌の大好物である糖分を減らすことも虫歯予防には欠かせません。

「おやつといえば甘いもの」になっていませんか?

本来おやつは3食の合間にお子さまの栄養補食です。
いつも甘いものを食べるのではなく、おにぎりやふかし芋、バナナなど砂糖が使われておらず腹持ちの良いものを中心に摂るように心掛けましょう。

④歯質を強くする

虫歯予防のためには、歯が酸で溶けにくく強い歯質にすることも大切です。

歯の表面はエナメル質という固い層で守られています。
ところが、エナメル質は酸にさらされるとカルシウムやリンといったミネラル成分が抜けてしまいます。この状態を「脱灰」といい、脱灰状態が繰り返されると虫歯になってしまうのです。

歯質強化にはフッ素塗布がおすすめです。
フッ素にはミネラル成分の補給だけでなく、脱灰した歯質を再石灰化を促進したり、菌の活動を抑制して歯を溶かす酸が作られるのを抑える働きもあります。

■毎日のホームケアをより充実させてみませんか?

小さなお子さんを持つ親御さんたちから「しっかり歯磨きしているのに虫歯になってしまう」「甘いものが好きなので虫歯ができないか心配」といったお声をよく耳にします。
乳歯は虫歯の進行が早く、気づいた時にはすでに大きな虫歯になっていることもあります。
そこで、毎日のホームケアをより充実させるための補助ケア用品『ジェルチェック』をご紹介します。

〇歯垢が赤く染まる『染め出し液』で歯磨き

自分で十分に歯磨きすることが難しいため、仕上げ磨きが必要になります。
歯磨きを嫌がるお子さんもいらっしゃいますし、親御さんの仕上げ磨きが行き届いているかも分かりにくいですよね?
そこで、歯垢が赤く染まって磨き残しが分かりやすくなる『染め出し液』がおすすめです!

〇染め出し液の使い方

①歯磨き剤を付けるように、歯ブラシの毛先に染め出し液を付けて歯磨きします
②一度水ですすぎ、赤く残った部分が歯垢があるところなので、そこを再度磨きます
③もういちど水ですすぎます

<注意点>
・赤い部分を落とすときは強くこすりすぎないようにしましょう
・舌や唇が赤く染まっても自然に落ちるのでそのままで大丈夫です
・うがいができないお子さんは湿ったガーゼ等で払拭してあげましょう

■定期検診も活用しましょう

小児歯科では、お子さんのお口の状況に合わせた間隔で定期的に歯科受診をすることを推奨しています。お口の環境の変化が大きいお子さんたちの歯を虫歯から守るためには、定期的にお口の状況をチェックし、虫歯予防のための歯磨き法や予防薬の塗布などを受けることで予防効果が高くなるためです。

また、幼いころから定期的に歯科に通うことで、お子さんの健康意識が高くなり、きっと自身の健康管理ができる大人に成長することでしょう!


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