歯磨きをしていて血が出てきたことはありませんか?
鏡で見てみると歯ぐきが赤くなっていたり、丸くなっていたり、ブラッシングの際に血が出たりといった症状はありませんか?
これが歯肉炎と呼ばれる症状です。
歯肉炎と歯周病の違い
歯肉炎はいわゆる歯周病の初期症状ですが、進行すると歯を支える奥深くの組織にも炎症が広がり、進行が進むと歯を失いかねません。
そのため、早期発見・早期治療が大切です。
さらに悪化すると、歯と歯ぐきの間に小さな隙間(歯周ポケット)ができます。
これを放置すると歯周ポケットはだんだんと深くなり、歯槽膿漏などの疾患を引き起こす可能性があります。
歯周病はある日突然重度の症状が出るわけではありません。
徐々に進行していく歯茎の病気です。
初期段階であるうちにしっかりとケアをしていけば、症状は収まっていきます。
歯肉炎の原因
歯垢の蓄積、すなわちプラーク細菌が歯の周辺や表面、歯と歯の間といったハブラシが届きにくい部分に絶えず付着することより症状が現れます。
プラーク細菌によって歯茎が炎症を起こし、腫れて赤くなってしまいます。
また、喫煙は歯肉組織への血液や栄養の流れを減少させるため、出血が少なくなるため、進行に気づきにくくなります。
タバコに含まれているニコチンが歯茎に沈着すると歯茎の腫れをわかりづらくしてしまいます。
歯肉炎の治療法
原因となるプラーク(歯垢)が形成されないよう、普段の生活の中で正しい歯磨きの習慣を継続することで歯肉炎リスクの軽減につながります。
1日に2〜3回、少なくとも2分間ブラッシングを心がけましょう。
プラークをしっかりと取り除くために、先の開いていない歯ブラシを使うことが大切です。
歯間ブラシを使用することも効果的です。
早期に治療を受けることで改善が期待できるため、定期的に歯科検診を受けることがとても重要です。
歯磨き指導やプラーク(歯垢)の除去を行います。
日頃からご自身で行うブラッシングについて、歯科医師・歯科衛生士により指導をします。
プラークコントロール(口腔衛生管理)を容易にしていただくため、スケーリングを行います。
スケーリングとは、歯に付着した細菌性プラークや歯石などを除去する治療です。
このような歯周基本治療により、口腔内の環境を整え、歯茎の炎症を改善します。
歯周病は痛みがなく、意識が薄くなりがちですが、実は歯を失う原因の一位の病気です。
大切な歯を守るためにも、初期段階でしっかりと予防や歯みがきをしていくことが大切です。