嘔吐反射について
嘔吐反射は、基本的には生理的な反射で、人間は喉の奥に異物を感じると吐き気をもよおすものです。
でも中には強い反応を示す方もいます。
今回は嘔吐反射の原因と対策についてご紹介します。
一般的に、人間は口腔内にものがいれられたときに吐き気を起こします。
例えば、
・歯ブラシを口の中にいれたとき
・歯科治療で型取りのためにトレーをいれたとき
・歯科治療で口腔内に溜まった唾液や水を除去するためにバキュームをいれたとき
などがありますが、嘔吐反射とはその症状が激しく、喉の浅い部分でも強い吐き気をもよおします。
〇嘔吐反射の原因〇
・口腔内の刺激による生理的反射
→人間の体は異物を感じると、本能的に異物を吐き出そうとします。
・過去の歯科治療による恐怖心
→嘔吐反射は、口腔内への直接的な刺激だけではなく、歯科治療に対する不安や緊張、過去の不快な歯科経験などの心理的な要因がきっかけとなることもあります。
・呼吸方法の問題
→普段から口呼吸の習慣があると、嘔吐反射を引き起こすことが多くなります。
〇嘔吐反射の対処法〇
・鼻呼吸の練習
→嘔吐反射は口呼吸の場合に起こりやすいので、普段から鼻で呼吸が出来るように練習します。
・小さい器具を使う
→型取りの器具などを小さめのものにかえると上顎や舌に当たる刺激を少なくすることができます。
・顎を引く
→治療中に口が開いてる状態でも、顎を少し引くことで唾液や水が喉の奥に流れ込むのを軽減することができます。
・状態を起こして治療
→背もたれは水平より、なるべく起こした状態(座ったままの状態に近い)で治療する方が唾液や水が喉の奥に流れ込むのを軽減することができます。
・笑気麻酔を使う
→緊張などの心理的要因が症状発症の大きな原因となるので、リラックスして歯科治療を行うのが望ましいです。
笑気麻酔とは、笑気と呼ばれる気体を用いて麻酔をかけます。
リラックス効果があり、不安や緊張が和らぐので嘔吐反射を減らせる可能性があります。
笑気麻酔を用いても意識はありますし、治療での痛みもやや感じにくくなります。
笑気麻酔の他にも、局所的に麻酔を使用する場合もあります。
舌に近い部分や、上顎の口蓋と呼ばれる部分に表面麻酔や浸潤麻酔をすることによって感覚を麻痺させ、苦痛を減らすことができます。
以上が嘔吐反射の原因と対策です。
過去に嫌な歯科経験があると、治療が嫌になったりすることもあると思います。
不安に思っていることなどは、遠慮なくお気軽にご相談ください!