噛めば噛むほど若返る

噛めば噛むほど若返る

噛めば噛むほど若返る

2022.09.30

噛むと脳への血流がアップする

よくかんで食べることは、消化を促進したり食べ過ぎを防ぐ効果があることはよく知られています。

しかし、それだけではありません。

噛むことは脳への血流を増やし、脳の働きを活発にします。

歯の下には「歯根膜(しこんまく)」というクッションのような器官があって、歯はそこにめり込むように立っています。

噛む時は、歯がこのクッションに約30ミクロン沈み込みます。

そのほんのわずかな圧力で、歯根膜にある血管が圧縮されて、ポンプのように血液を送り込むのです。

その量は、ひと噛みで3.5ml。

市販のお弁当についている、魚の醤油入れ。

あの小さい容器がだいたい3〜3.5mlサイズなので、噛むということは、その度にあの容器一杯の血液をピュッと脳に送り込んでいることになります。

ひと噛みでこの量ですから、よく噛む人の脳にはひっきりなしに血液が送り込まれて、その間、脳が刺激を受け続けていることになります。

ガムを噛むと集中力が増すというのもこのためでしょう。

つまり、噛めば噛むほど脳が活性化されて元気になり、どんどん若返るのです。

そして、高齢者にとって嬉しいのは、脳の若さを保ち、認知症の進行を遅らせるという効果が期待されることです。

よく噛む人は認知症が少ない

認知症の高齢者を対象に口の中の状態を調べたある調査では、、、

重度の認知症の人ほど口の中の状態が悪く、かむことが出来ない状態が目立つそうです。

また、歯が少ない人、入れ歯を使ってない人など、かむことに問題がある人は認知症が多いという結果が出ています。

このことから、よく噛むことが認知症の予防になるのではないかと考えられています。

歯があるから踏ん張れる

また、噛むことは全身の運動にも関係があります。

普段立ち上がるときや重い荷物を持ちあげるときなど、私たちは歯を噛みしめることで力を出しています。

力を入れるときに、グッと噛みしめられるかどうかが大切なポイントになります。

「噛める」「噛みしめる」ことができる状態をつくることが大切になります。

ところが、歯の本数が少なくなればなるほど、歯根膜のクッションにかかる圧力が減って、脳に送り込まれる血液の量が少なくなります。

脳への刺激が減って、脳機能の低下につながるわけです。

80歳で20本の歯を保ち、一生、自分の歯で食べようという「8020運動」が提唱されています。

自分の歯が20本残っていると、よく噛むことができ、健全な食生活を実現しやすくなります。

食べる楽しみは、生きる意欲にもつながり、精神的にもその人をいきいきとさせることでしょう。

私たちは患者さん方に食べる楽しみを失って頂きたくありません!

定期的なメンテナンスはもちろん、検診も大切です。分からないことがあればスタッフや先生にお尋ねください!


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