歯石(プラーク)の縁上と縁下の違いについて
歯石は実は2種類あります。
歯石には白い歯石と黒い歯石があります。
簡単に説明すると歯と歯茎が接している部分より上にある白い歯石を『歯肉縁上歯石』といいます。
歯と歯茎の境目より下の部分、いわゆる歯周ポケットに隠れている黒い歯石を『歯肉縁下歯石』といいます。
それぞれの特徴として
ー縁上歯石ー
・黄白色 灰白色
・唾液によって石灰化する
・縁下歯石に比べると軟らかく比較的簡単に除去できる
・歯肉炎の原因になる
ー縁下歯石ー
・黒褐色
・歯肉からの出血が原因
・縁上歯石よりかなり硬く、除去が困難
・歯周病の原因になる
という点があります。
縁上歯石はプラーク(歯垢)が原因なので、
『適切なブラッシング』をすることによって防ぐことができます!
縁下歯石は歯周ポケットからの出血やポケット内のプラークが原因なので、『出血しないこと』『歯周ポケットをつくらないこと』によって防ぐことができます!
そのために実践していただきたいことは
①歯だけではなく歯肉との境目も適切な圧でブラッシングする
②歯と歯の間はフロスを通す
③歯石を付けない為、また付いてる歯石を取ってもらう為に歯科医院のメインテナンスに通う
この3つを実践するだけでお口の中の環境は大きく変わります!
歯石には歯周病菌が大量に付着しているため、虫歯や歯周病になる恐れがあります。
虫歯や歯周病を防ぐためには歯石を除去する必要がありますが、歯ブラシだけで歯石を取り除くのは困難です。
そのため定期的に歯科医院を受診して歯石を取ってもらうことが大切です。
そして、歯石取りをすることで口臭の改善に繋がります。
歯石を放置することにより、付着した菌が「硫化水素」や「メチルメルカプタン」といったガスを発生します。
歯石が溜まると卵の腐ったような口臭がするのはこのガスが原因です。
また、歯石によって歯茎が炎症を起こせば、出血したり膿が溜まったりして生臭い臭いが発生します。
口臭を改善するためには、その原因となる歯石を除去する必要があります。
歯科での歯石取りの種類は?
①スケーリング
スケーリングとは歯石を取り除く一般的な処置のこと。
ハンドスケーラーや超音波スケーラーと呼ばれる歯科用の器具を用いて縁上歯石を除去します。
②ルートプレーニング(SRP)
ルートプレーニング(SRP)は歯周ポケットの奥深くにある歯石を除去する処置です。
歯石を取るほか、歯周病菌に汚染された歯のセメント質を除去して歯根の表面を滑沢にします。
③フラップ手術(歯周外科手術)
フラップ手術は歯石を取り除く外科手術のことで、ルートプレーニングなどを行っても歯肉の状態が改善されない場合に行われます。
フラップ手術は歯肉を切開し、歯周ポケットの奥にある歯石を直接取り除く治療法なので、歯石を徹底的に取り除くことが可能です。
ぜひ定期検診で歯石除去をしていきましょう!
そして歳を重ねても健やかな生活を過ごせるよう、食べたら歯を磨き、歯石を付けないための習慣付けをしましょう!!!