タバコと歯周病の関係

タバコと歯周病の関係

タバコと歯周病の関係

2023.01.24

タバコと歯周病の関係

タバコと歯周病の関係について

タバコの煙には数千もの化学物質が含まれていて、そのうちニコチンや発癌性物質などの有害物質は200とも300とも言われます。

喫煙者は、お口が臭い・ヤニがついて汚いだけではなく、歯周病(歯槽膿漏)にかかりやすく、ひどくなりやすいので、更に治療しても治りにくいことが解っています。

ある統計データによると、歯周病にかかる危険は1日10本以上喫煙すると5.4倍に、10年以上吸っていると4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなります

実際に治療を始めても歯肉の治りは悪く(もちろん何もしないでいるよりは改善します)手術を行ったとしても効果の現われ方が非喫煙者よりも低いのです。

しかも、治療後、経過を追っていくと、喫煙者の歯肉は再び悪くなっていく傾向にあります
どうしてこういう事が起こるのでしょうか?

喫煙習慣があると歯茎からの出血や腫れが目立ちにくくなり、歯周病の自覚症状を感じにくくなります。
そのため喫煙者の患者さんは、歯周病の症状が重くなった段階で治療を開始することが多くなります。
自覚症状を遅らせる原因となるのが『ニコチン』です。
ニコチンには血管を縮ませる働きがあり、出血や腫れといった症状を見づらくします。
また、ニコチンには免疫機能を狂わせる働きもあります。
歯茎周辺の細胞にも影響を与え、体が本来持っている治癒力まで低下させてしまいます。
つまり、歯周病の治療を行なっても、普通の人より完治が遅くなってしまうのです
タバコの煙に含まれる「一酸化炭素」は組織への酸素供給を妨げますし『ニコチン』は一種の神経毒で、血管を縮ませるので、体が酸欠・栄養不足状態になります。
つまりお口の中が貧血状態になってしまい、歯周病の原因となる菌が繁殖しやすい環境となってしまうのです。
それだけでなく、ヤニ汚れも歯周病の進行を早める原因となります。
歯の表面にヤニがつくことで歯石が溜まりやすい状態となり、歯周病を引き起こす菌が住みついてしまうのです。
ニコチンは体を守る免疫の機能も狂わせますので、病気に対する抵抗力が落ちたりアレルギーが出やすくなります。
更に傷を治そうと組織を作ってくれる細胞
(線維芽細胞といいます)の働きまで抑えてしまうので、手術後も治りにくくなります
また、ヤニという形で歯の表面に残っているので、歯がざらざらしてバイ菌が張り付きやすくなるのはもちろん、いつまでもお口の中や歯肉にニコチンが染み出しつづけることになるのです。

喫煙していると上のイラストのように歯の表面に茶色の着色汚れも目立ちます。
タバコを完全に断ち切るのは難しいと思いますが、歯周病のリスクが高くなってしまうため、1日に吸う本数を少しずつでも減らせるようにしていくことが大切です。
禁煙によって歯周病のリスクが低下するだけではなく、歯を失うリスクも低下することがわかっています。
歯周病を予防するためにも全身の健康のためにも禁煙を始めてみませんか!?


LINE
相談