虫歯とおやつの関係について

虫歯とおやつの関係について

虫歯とおやつの関係について

2022.05.13

成長期の子供、一度に沢山食べることができない子供にとって、おやつは栄養を補う食事の一つですから、栄養面で優れたものを用意してあげたいものです。
けれどついつい甘くて美味しくて、「パパ・ママも一緒に♡」になっていませんか?
食事の後にはしっかり仕上げ歯磨きしていても、おやつの後まで磨いてあげているお父さん・お母さんは少ないのではないでしょうか?
「一生懸命仕上げ磨きしているのにどうして虫歯になるの?」と嘆く事になる前に、乳歯のうちから虫歯を作らない為にも、歯の健康によいおやつについてのお話です。

実は、おやつの「回数」「時間」「質」に注意する事で、しっかり栄養をとりながら虫歯になりにくくすることができます。
小さな時から歯磨きや正しい食習慣を身に着け、虫歯菌に感染しないようにしておけば甘いものを食べても虫歯になりにくいことが分かっています。

①おやつの回数

おやつは朝夕2回の食事の間(八つ時=午後2時くらい)に食べたものが始まりで、小さな食事でした。
それが時代とともに変化して、日に何度でも食べることもあるようになってきたのです。

普段の口の中は中性に近い弱酸性です。
ところが食べ物を口に入れた時から口の中は酸性に傾き、歯の表面のエナメル質がやわらかくなり始めます。
酸が歯を溶かし始めるのです。歯からミネラル分が溶けだすのは虫歯の初期段階です。

食べるたびに虫歯のリスクにさらされるわけですからおやつを食べる「回数」は少ないほど良いのです。
栄養の面で考えて、3歳までは一日2回、3歳を過ぎたら一日一回が目安になります。

 

②おやつを食べる「時間」

虫歯リスクを考えると、食事時間は短ければ短いほどよいということになります。
だらだらとテレビを見ながら食べ続けるのはいただけません。
酸性になった口の中は唾液の働きでまた中性に戻るのですが、ダラダラ食べでは唾液の働きが間に合いません。

おやつをお昼寝の前にとるのは絶対に避けてください。
寝ている間はだ液が少なくなるので、お口の中は酸性の状態が長く続き虫歯ができてしまいます。

 

③おやつの「質」

おやつは甘いものというイメージがありますが、小さな食事として捉えましょう。

歯に良いおやつとは?

  • 口の中を酸性にしないおやつ:チーズ、とうもろこしやじゃがいもなどの野菜、ナッツ、キシリトール
  • 口の中に停滞しないでさっと通り過ぎるおやつ:ヨーグルトやゼリー、観点
  • よく噛むおやつ:煮干し、するめ、おやつ昆布、季節のフルーツ、せんべい

歯に悪いおやつとは?

  • 口の中を酸性にする食べ物
  • 粘着性のある食べ物:ヌガーやキャラメル
  • 口の中に長時間口に入れているもの:アメ、スナック菓子、クッキー
  • 歯に悪い飲み物:ジュース、スポーツドリンク、乳酸飲料、炭酸飲料

 

これらのおやつは大変魅力的ですが、与えすぎないように注意が必要です。
時々「心の栄養」として楽しむ際には、食事とセットにして「まとめ食べ」をするといいでしょう
虫歯の原因は「甘いものを食べるタイミング」によることが大きいので、口の中が酸性になる時間が少なくなるよう工夫をすればよいのです。


虫歯になる甘味料・虫歯にならない甘味料

虫歯になりにくい甘味料があるのをご存知ですか?
砂糖は虫歯になりやすい甘味料ですが、脳が働く為の栄養になったりするので必要な栄養でもあります。
全て虫歯になりにくい甘味料に代えるわけにはいきませんが、口の中に長く入っているアメなどを選ぶ時は、なるべく砂糖の入ってないものを選ぶようにしたいですね。

虫歯にならない甘味料

・還元水飴
・マルチトール
・ソルビトール
・キシリトール
・パラチノース
・エリスリトール
・ステビア
・アスバラテーム
・サッカリン

虫歯になる甘味料

・砂糖
・水飴
・果糖
・麦芽糖
・ぶどう糖

目安としては、
「無」「ゼロ」「ノンシュガー」「シュガーレス」と表記されている物は、糖類0.5%以下の為むし歯になりにくく、
「低」「ひかえめ」「低減」「カット」は糖類5%以下になりますので注意しましょう。

ひだまり歯科では、甘味料としてキシリトールを使った虫歯になりにくいお菓子も取り扱っております。
気に入って定期検診の度に購入されるお子様もいらっしゃるくらいですので、気になる方はぜひ一度お試しくださいね。


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