歯石って?

歯石って?

歯石って?

2022.05.31

「歯石が付いているので、お掃除していきますね。」
歯科医院に行くと言われたことがある方も多いのではないでしょうか?

今日はそんな「歯石」についてです

歯石とは、歯垢(プラーク)が石灰化したもので、主に歯と歯ぐきの境目につく灰白色の石のような硬いかたまりのことです。

歯石の原因

歯垢(プラーク)が残ったまま放置すると、個人差もありますが2~3日で石灰化し始め、やがて歯石へと変化していきます。
石のように固いため取り除くのが難しく、表面がでこぼこしているので細菌がつきやすく、むし歯、口臭、歯周病などのリスクを高めます

歯石がついた状態が長く続くと、歯ぐきが炎症を起こして腫れ、だんだんと下がっていってしまうので、
歯石を取り除くと前よりも隙間があいてしまいます。

 

歯石はどうやって出来るの?

毎食後、毎日歯磨きをしているのにどうして歯石として溜まってしまうのでしょうか。
歯のすき間も気を付けてしっかりと磨いているはずなのに……なんて方も多いのではないでしょうか。
たかが歯石、歯垢が石みたいに固まるんでしょ?と思っていませんか?
歯石ができる仕組みは、歯ぐきの上にできるか下にできるかで異なります。

●歯ぐきの上にできる歯石

歯ぐきより上にできる歯石を「歯肉縁上歯石(しにくえんじょうしせき)」といいます。
歯の裏側には唾液がでるところがあり、そこから出た唾液とカルシウム成分が結び付くことで歯垢が石灰化という、石のように固まる現象が起こります。
これが溜まることで歯石となります。
エナメル質でおおわれているツルツルとした歯の表面にできるので、比較的除去しやすい歯石です。

●歯ぐきの下にできる歯石

歯ぐきより下にできる歯石を「歯肉縁下歯石(しにくえんかしせき)」といいます。
唾液と関係する歯肉縁上歯石とはちがい、歯と歯茎の間から染み出る浸出液というものとカルシウム成分が結び付き、歯垢などが石灰化し固まってできる歯石です。
褐色や黒っぽい色をしています。
歯ぐきの下にこびりついているため、除去するのが難しく、痛みもあります
歯垢が石灰化して歯石になるという基本形は同じです。
「やっぱり歯垢が固くなっただけじゃないか!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、歯垢は磨き残しや汚れが固まったものではないということをご存知ですか?
実は、歯垢というのは汚れではなく、歯垢をつくっている90%以上が虫歯菌や歯周病菌といった細菌なのです。
細菌が固まってできているのが歯垢だと分かれば、それが固まったということが結構恐ろしいですね…。


歯茎の下にも歯石は出来るんです。

 

歯石がつきやすいところ

歯石は下の前歯の裏側や上の奥歯の外側など、唾液腺の近くにある歯につきやすい傾向があります。
歯石は一度付着すると歯磨きでは落とすことはできないので、歯石になる前にケアすることが大切です。
日頃からこの部分を意識しながら歯磨きし、歯石の元である歯垢(プラーク)をしっかり除去しましょう。

歯石を落とすためには

もしも歯石がついてしまったら、歯科医院で早めに取り除いてもらいましょう。
特に歯ぐきの下に出来てしまう歯石は取り除くのも時間がかかります。
前回も歯石除去してもらったのにまたするの?と思うかもしれませんが、歯石がこびりついてしまったお口の中は1回で全部の除去は難しいのです。
その為、上下左右と部位を分けて、回数をいただいて取り除いていることも多いです。
放置する期間が長いほど、歯石の除去は大変になりやすいですので、定期的な健診をしてもらうことがおすすめです。


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