学校歯科健診の結果が届いていませんか?

学校歯科健診の結果が届いていませんか?

学校歯科健診の結果が届いていませんか?

2022.05.30

学校保健法によって、小中学校で毎年6月30日までに学校歯科健診が実施されます。

健診と検診に違いとは?

まず、同じ発音の「健診」と「検診」はよく見かけますが、何が違うのでしょうか。

大まかな意味としては以下になります。

健診:総合的な健康診断 ←学校健診はコチラ

検診:特定の病気かどうかの診察 ←〇〇がん検診など

「異常なし」=「歯医者に行かなくて良い」ということではないですよ!

学校歯科健診の結果が「異常なし」となっていて、ご安心されている方もおられると思います。

ですが学校歯科健診の結果は、「虫歯やその他の異常がなかった」ことを保証するものではありません。

逆の場合もあり、学校健診では「虫歯あり」となっていたのに、歯医者へ行って検査してもらうと虫歯がなかった、というご経験のある方もいると思います。

これはどちらかの歯科医師が間違っていたということではなく、そもそもの学校歯科健診と歯科医院での検診の目的と、それを行う環境の違いによるものです。

 

学校での健康診断(健診)の目的

(1)子供の成長の状況を把握すること。

(2)潜在する疾病を早期に発見して適切な処置を講ずること。

(3)生涯の健康のための教育効果を高めることが目的であり、健康であるかどうかふるい分けることを目標としたスクリーニングであり、医学的な立場からの確定診断を行うものではない。

以上のように定められています。

 

学校で行う歯科検診は、スクリーニング検査と言い、異常のあるなしを大まかにふるいわけるために行います。

目で見て分かる範囲の異常を確認し、歯医者への受診を勧めたり、歯の健康維持のために必要な事を明らかにします。

設備や時間の問題があり、歯科医院で行う検査ほどの精度はありません。

  • 限られた時間で大人数を診る
  • 照明が歯科医院で使っているものに比べると暗い
  • 検査に使う器具が充実していない
  • レントゲンによる検査ができない

歯科医院での検診の目的

歯科医院での検診は、お口の中の状態を把握し、治療や予防の方針を決めるために行います。

歯科治療を行うための専門機関ですので、検査のための設備が揃っており、レントゲン写真によって精密な検査を行うことができます。

  • ひとりの患者さんを検査するためだけの時間がとれる
  • 明るい照明の下、お口の中を隅々まで診ることができる
  • 検査に使う器具が揃っている
  • レントゲンによる精密な検査ができる

 

学校健診の結果の見方

学校歯科健診では、お口のなかの状態を「異常なし」「要観察」「要精査」の3段階にふるいわけをしています。

・「異常なし」

これからも食生活や口腔清掃に気を付けて健康な状態を保ちましょう

 

・「要観察(または相談)」歯科医師による診断が必要

歯磨き、食生活に十分注意しましょう

歯科医院で継続的な指導、管理を受けましょう

 

・「要精査(または要治療)」歯科医師による診断が必要

早いうちに歯科医院で、精密検査、治療を受けましょう

受診結果を学校へ提出します

 

以上のような内容になっています。

 

学校健診は、おうちの方、お子さん自身も気が付いていない虫歯、歯肉および歯並びなどの状態を確認すること、そして治療が途中になっている部分の治療再開を促すことも目的となります。
健診結果の紙に歯科受診が必要であることを書かれていたら、早い段階で受診することをお勧めします。
虫歯や歯肉炎の状態が早期あるいは軽度であれば、治療の期間、負担の軽減にもつながります。
そして、学校歯科健診は虫歯、歯肉の状態だけではなく、顎の状態、歯並び、舌・歯肉などの粘膜などお口の中をくまなく確認しています。
歯科受診が必要と判断された場合には、お子さんのお口が健やかに成長してゆくためにも、学校歯科健診後の歯科受診はとても重要になります。

お子さんの虫歯を防ぐには

虫歯の予防、そして虫歯の早期発見・早期治療には、定期的な歯科医院での検査が必要です。
検診に来ていただくと、定期的に歯を含めたお口の中の状態を確認し、普段の歯磨きの具合や磨き残しがどこにできやすいかをお教えすることができます。
そして歯のクリーニングを行うことで、お口の中を綺麗な状態にすることができます。
レントゲンで虫歯の有無を確認し、虫歯が見つかった場合にはそのまま治療計画を立てることもできるのです。
また、お子さんの歯並びが気になる方も多いと思いますが、定期検診に通っていただくことで生え替わりに異常がないか観察していくことができます。
学校歯科検診をきっかけにぜひ定期検診を習慣にしてみてください。
一生モノの歯を大事にする事は、お子さんの健やかな成長に繋がります。


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