初期の虫歯について

初期の虫歯について

初期の虫歯について

2022.07.28

初期虫歯は「穴の開いた虫歯の一歩手前」

虫歯は、虫歯の原因菌が出す酸によって歯が溶かされ、歯に穴が開いてしまう病気ですが、初期虫歯は穴の開いた虫歯になる一歩手前の状態です。
学校歯科健診では「要観察歯:CO (シーオー)」と呼ばれることもあります。

痛み等の自覚症状がなく、見た目も健康な歯とほとんど変わらない為に、見逃しやすいのが特徴です。
よく見るとエナメル質が白濁していたり、歯の断面をX線写真で見ると、表面は健康な部分と同じように白く写るのに、歯の内部はミネラルが溶け出していて密度が低く、暗く写ります。
初期の虫歯は、歯の表面に穴が開いていません
舌で触ってみても健全な歯と同じようにツルツルとしています。
これは一般的な虫歯と大きく異なる点と言えます。
初期虫歯の状態では、歯に穴が開いていないので、歯の神経が外からの刺激を受けない為、痛みはありません
歯の中だけでエナメル質が溶け出している状態が初期虫歯の正体と言えます。
※初期虫歯は専門家の診断が必要です。

初期虫歯の治療法

初期虫歯の段階であれば、健康を大きく害することはありません。
唾液による再石灰化だけで状態が良くなることもあり、ブラッシング指導をさせていただき、歯石のお掃除とフッ素塗布で様子見ということがほとんどです。

初期虫歯の修復を促進するフッ素

唾液の中にはカルシウムが含まれていて、溶けてしまった歯の内側に入り込み、元に戻す働きがあります。
これを「再石灰化」といいますが、フッ素はこの再石灰化を効率よくする働きがあります。
表面だけ残り内部がスカスカになった初期虫歯は、その状態が続けば、表面が崩れて穴の開いた虫歯になってしまいますが、フッ素によって「再石灰化」を促進し、修復することができるのです。

初期虫歯の予防法

放置して穴あきの痛い虫歯にならないように、初期の段階で気づいて対処するに越したことはありません。
そのためには、
・正しい方法での丁寧な歯磨き
・長時間、口の中に食べ物を入れない
・定期検診に通う
以上のことを意識して取り組みましょう。

また、お子さんの初期虫歯であれば、シーラントという予防処置もあります。
乳歯の奥歯や生えたばかりの永久歯の奥歯の溝など食べかす・歯垢が溜まりやすい部位にプラスチック(レジン)を詰める処置で、痛みや不快感はまずありません。
歯を削る必要もないので、10分程度で終わる極めてシンプルな処置です。

早期発見が健康な歯のためにも一番大切です。
痛い思いをしないためにも、歯を削ったりする治療もない段階の初期のうちに歯科を受診して、しっかり治しましょう。


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