インプラント治療後のメンテナンスの重要性

インプラント治療後のメンテナンスの重要性

インプラント治療後のメンテナンスの重要性

2022.12.15

インプラント治療後のメンテナンスの重要性

インプラント治療後はメンテナンスが必須となります。
メンテナンスとは、患者さん自身による適切なセルフケアと定期検診です。
十分なメンテナンスが行われれば、インプラントが健康な状態で長期的に維持される事は多くの研究により証明されています。
逆に、メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)など様々な問題が起こると研究により報告されています。

インプラント治療は高額のため、患者さんからは、「一生もちますか」という質問が多いようですが、天然歯と同様に、適切なメンテナンスを行わなければインプラントは長持ちしません。
また、メンテナンスにより、口の中を清潔な状態に保つことは、インプラントはもちろん、残っている歯の寿命を伸ばすことにつながります。

口の中が不衛生になると、天然歯がむし歯や歯周病になるように、インプラントにもトラブルが生じます。
インプラント自体はむし歯になりませんが、インプラント周囲の粘膜に炎症が起こると「インプラント周囲粘膜炎」、それが進行すると、インプラントを支える骨が溶ける「インプラント周囲炎」になります。

正常なインプラント

インプラント歯周炎状態

インプラント周囲炎の症状

インプラント周囲炎は歯周病と同様に、痛みのような自覚症状が現れにくいのが特徴です。
そのため、次のような症状に気づかないまま放っておくと、インプラントの維持が難しくなってしまいます。

歯肉の腫れや出血

炎症が起こることによって、歯肉が赤みを帯びた状態になり腫れが見られるようになります。
また、歯磨きの際や、腫れた部分を指で押すことで、歯肉から出血することもあります。

歯周ポケットの形成

歯肉の腫れが進むと、人工歯と歯肉の境目に隙間ができはじめます。
その中に食べかすなどが溜まって不衛生な状態が続くと、炎症が深部へと広がって歯周ポケットが形成されます。

インプラント埋入部分からの排膿

細菌感染による炎症が進むと、化膿した部分から膿が出る排膿(はいのう)が見られます。
膿には独特な臭いがあることから、口臭がひどくなって排膿に気づくこともあるようです。

歯肉の退縮

歯肉や歯槽骨の破壊がはじまると、歯茎が痩せる歯肉退縮が起こります。
歯肉が徐々に下がることによって、人工歯が長く見えるようになるほか、インプラントとの接合部が露出することもあります。

インプラントのぐらつき

歯肉や歯槽骨の破壊が進むことによって、インプラントが固定されない状態になります。
はじめはわずかぐらつきですが、放っておくと徐々に動揺度が高くなってしまいます。

インプラント周囲炎が起こる原因

インプラント周囲炎が起こる原因は、プラーク(歯垢)に含まれる細菌です。
プラークはブラッシングで除去できますが、磨き残しがあると細菌は増殖し、インプラント周囲の粘膜に炎症を起こします。
適切なセルフケアおよび定期的なメンテナンスでプラークを除去することにより、インプラント周囲炎を予防することができます。
清掃状態が悪くプラークが蓄積した状態が続くと、インプラント周囲炎のリスクが高くなります。

インプラント周囲炎は歯周炎よりも進行が早いです。
なぜならば、本来、歯の根っこ周りには歯根膜という組織があり、治癒能力が備わっていますが、インプラントにはそれがないからです。
治す力がなく、病気はどんどん進んでしまいます。
そのことに加え、インプラント周囲炎は痛みのない病気です。
ですので、定期的な健康診断、クリーニングに来ていただき、問題がないかのチェックが必須となるのです。

当院では、最低3ヶ月に一回の定期的なクリーニングによって、インプラントになにか症状が出ていないか確認させていただいてます。
インプラントのお手入れ方法なども紹介させていただきます。

せっかく入れたインプラント!!長持ちできるようにしていきましょう!


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