補綴物が外れる原因と外れたときの対処法

補綴物が外れる原因と外れたときの対処法

補綴物が外れる原因と外れたときの対処法

2023.07.26

補綴物(冠やブリッジ、義歯など)が外れる原因は様々で、補綴物の質や患者の口腔内の状況、咬合力などによって異なります。また、外れた時の注意点についても詳しく説明します。

補綴物が外れる原因

  1. 製作・装着の問題: 歯科技工士が製作する補綴物は、患者の口腔内の形状に合わせて精密に作られます。しかし、微妙な誤差や装着時の調整が不十分だと、補綴物が適切にフィットしないことがあります。これが外れる一因となります。
  2. セメントの問題: 補綴物を歯に固定するために用いられるセメントの問題も考えられます。セメントが適切に硬化しなかったり、水分や油分などによって劣化したりすると、補綴物の固定力が低下します。
  3. 咬合の問題: 補綴物の咬合が高すぎると、噛む力が集中し、補綴物が外れやすくなります。また、パラファンクション(無意識の歯ぎしりや歯食いしばり)も補綴物に負荷をかけ、外れる原因となります。
  4. 口腔内の状況の変化: 歯周病による歯の動揺や、顎の骨の変形、歯の摩耗などによって、補綴物のフィット感が失われることもあります。

補綴物が外れた時の注意点

  1. すぐに歯科医に連絡: 補綴物が外れた場合は、すぐに歯科医に連絡し、適切な対処を指示してもらいましょう。自己判断で補綴物を装着し直すと、誤った位置に装着したり、誤って飲み込んだり吸引してしまう危険性があります。
  2. 補綴物の保管: 外れた補綴物は失くさないように保管しておきます。可能であれば、再装着や再調整が可能な場合があるからです。
  3. 口腔衛生の維持: 補綴物が外れた部分は、虫歯や歯周病の発生リスクが高くなります。外れた補綴物の下や周囲を清潔に保つため、ブラッシングやフロスなどで丁寧にケアすることが重要です。
  4. 食事の工夫: 補綴物が外れた部位を過度に使わないようにし、硬い食べ物や粘り気のある食べ物は避けるようにしましょう。これらの食べ物は、歯や歯茎に負担をかけ、さらなる問題を引き起こす可能性があります。
  5. 再発防止: 補綴物が再び外れないようにするため、歯科医の指導に従って口腔ケアを行い、定期的なチェックを受けることが重要です。また、パラファンクションが原因であれば、ストレス管理やマウスガードの使用など、その改善に努めましょう。

以上のように、補綴物が外れる原因は多岐にわたりますが、外れた場合の対応は歯科医の指導に従うことが何より重要です。補綴物が繰り返し外れる場合は、その原因を詳しく調査し、根本的な解決を目指すことが必要です。


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